達人に学ぶ中国語学習法①覚えること
『私の中国語学習法-留学前を中心に-』
名古屋学院大学教授 樋口勇夫
これは名古屋学院大学付属図書館のホームページに掲載されていました。「中国語学習法」というキーワードで出てきたものを片っ端からのぞいていたときに見つけました。
原文を読みたい方はアクセスしてみてください。
http://www.ngu.ac.jp/white/Libra/kanpo102-07.html
ここでは、樋口先生の勧めている学習法のポイントを整理して紹介します。
★各課の構成が単語・文法事項・本文などから成る、いわゆる「教科書」で学ぶ段階
(1)発音を体に覚えこませる
手でピンインを書き、それを目で見、口で発音し、耳でその音をモニターする、というように、体の様々な感覚をフル活用し、何度も練習して筋肉感覚で体に覚え込ませる。
特に、発音している時、唇の形・舌の位置・開口度・時間の推移に沿って変化する音の高低(声調)の感覚を意識する。
(2)教科書の本文をそのまま覚える
単語のレベルでも文のレベルでも、「3本のライン」-①ピンイン②簡体字の漢字③日本語訳-を1セットにして覚える。
「3本」のうち、どの1本だけを与えられても、残り2本をパッと反射的に答えられるまで、何度も書いて練習する。
この段階では、教科書の本文のような短めの基本文をそのまま覚えて、ある程度数、頭の中に溜める必要がある。
★小説など、中国人大衆向けに書かれた文章の読解によって学ぶ段階
(1)語彙力が勝負
発音と基本的文法事項を一通りマスターしたら、後はハッキリ言って、語彙力勝負。
知らない単語は選り好みせず、片っ端から全部覚える。
語彙を増やすには、原文の講読が最も効率が良い。
(2)辞書なしで大体読めるレベルを目指す
中国語に限らず、その外国語で生活している人達が日常読む原文を、①「辞書を引き引き苦労して訳すレベル」から、②「辞書なしでも大方訳せるレベル」になって初めて、少なくとも「読み」に関してはその外国語を習得できた、と言えよう。
(3)5,000語覚えたら大体読める
講読の授業やラジオ講座が終わったら、知らなかった単語について、まず、辞書のその単語の、漢字・ピンイン・文中での訳語、に赤線を引き、辞書にその訳語や単語自体がない場合は、赤で書き込んでしまう。
次に、単語カードの表に漢字、裏にピンインと意味を書き、表→裏(漢→ピ・意)、裏→表(ピ→漢、意→漢)、が正確にできるようになるまで練習し、終わったらピンインのアルファベット順に並べて溜めていく。私の場合、この「辞書の赤線引き」と「カード作り」を5,000語やった頃、②のレベルに到達していた。
★ラジオ講座について
ラジオ講座は、お金がかからず、信頼でき、毎日必ず勉強するペースメーカーとなり、有効である。
自分のレベルが上がっても、ゲストが読むすぐ後について何も見ずに言うなど、目標はいくらでも調節可能。
★話す能力を向上させるために
(1)まず、書く練習
中国語を「話す」には、頭の中で文を瞬時に組み立てて言わなければならないが、「話す」練習をする前に、文字の上でゆっくり考えながら、まず「書く」練習をすると良い。
いきなり長い日本語の文章を中国語訳するのは難しいので、まず1行ぐらいの短い日文を、ある程度数、中訳する段階があると望ましい。
(2)書いたら中国人にみてもらう
中作文テキストの日文を中訳して日本語の上手い中国人に見て貰う。
日中辞典を引き、各部分について、こうも言えだろう、こうは多分言えないだろう、など色んな可能性をとりあえず全て書いておく。
授業のとき、あるいは中国人に見てもらうときには、模範解答例以外に、各部分が他の言い方と入れ替え可能かどうか確認する。
ここで養った、中国語の文を組み立てる力は、後に中国へ留学して中国語を話す際、大いに役立った。
(3)中国人の友人に手紙を書くのもいい
中国人の友人に中国語でちょくちょく手紙を書けば、どんどん書き慣れていく。なお、何度も推敲するにはワープロの画面が有効。
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要点を紹介するつもりが、ほとんど原文に近い引用になってしまいました。盗用になるのかしら?
樋口先生の文を読んだとき、「教科書の暗記」「単語の暗記」というアドバイスに、妙に納得、共感したことを覚えています。中国語を学ぶのに近道はない、こつこつ暗記に励まなければならないんだ、と覚悟を決めるきっかけにもなりました。
「中国人に手紙を書くのもいい」というアドバイスも、自分で表現する練習として、効果的だと思います。
私は、E-mailを使っています。今日は暑いね、とか、夕べ飲みすぎた、とか、つまらないことを書いては友人に送信しています。友人は大学院生で勉強とアルバイトに忙しい身ですから、ほとんど近況を報告する簡単な返信があるだけですが、時折、私の文の間違いを修正して送り返してくれます。

